少子高齢化が進行する現代社会において、高齢になっても元気に働き続けたいという人々の声は年々高まっています。
群馬県理学療法士協会・産業保健部では、こうしたニーズに応えるため、理学療法士の専門的な視点を活かしたさまざまな支援活動を展開しています。
介護・医療・製造・教育など多様な職場において、働く人の身体的・心理的負担を軽減し、安全で持続可能な労働環境を整えることが、私たちの使命です。
就労支援、職場環境改善、健康教育、安全運転支援といった幅広い取り組みを通じて、地域の誰もが「その人らしく働き続けられる社会」の実現を目指しています。
体力の低下や慢性的な痛みを抱えながら働く高齢就労者に対し、理学療法士が個別に身体機能を評価し、無理なく働き続けられるような作業内容や環境の提案を行います。
特に介護職のように身体的な負担が大きい現場においては、転倒や腰痛などのリスクを事前に把握し、防ぐための実践的なサポートを提供しています。
「同じ姿勢での長時間作業がつらい」「動線が悪く無駄な動きが多い」― そんな悩みに対して、理学療法士が作業動作や作業姿勢、設備配置などを分析し、改善に向けた具体的な提案を行います。
実際の職場に足を運び、現場に即したアドバイスができるのも私たちの強みです。
高齢化する労働人口の中で、腰痛や転倒による労災のリスクが年々増加しています。
当部では、理学療法士が講師となり、解剖学や運動学に基づいた予防知識やストレッチ・トレーニング法をわかりやすく指導する講座を開催。
受講者からは「職場での安全意識が変わった」「家庭でも役立つ」と好評を得ています。
高齢ドライバーが増加するなか、交通事故の予防と移動手段の確保は重要な社会課題です。
地域企業との連携による社会貢献活動として、群馬ダイハツ工業とともに「健康安全運転講座」を実施。
運転に必要な身体機能や認知機能の評価を行い、安全運転継続のためのアドバイスや改善案を提供しています。
地域密着プロジェクトの詳細はこちら:群馬ダイハツ工業公式ホームページ
・高齢ドライバーを対象に、運転能力に直結する身体的・認知的な要素を測定。
・理学療法士が一人ひとりにあわせた改善ポイントやトレーニング方法を指導。
・安心・安全な移動手段の継続を支援します。
・高齢者が介護職で働く現場に、理学療法士が訪問。
・現場のニーズに応じた身体機能の維持・職場への適応支援を実施。
・働く本人・職場双方の安心感につながっています。
過去3年間の活動実績は以下の通りです。年々活動範囲・対象人数が拡大しています。
年度 | 実施内容 | 参加者数 |
令和4年度 | 介護施設1施設での支援 | 4名 |
令和5年度 | 介護施設8施設、集合研修1回 | 97名(83名+14名) |
令和6年度 | 介護施設17施設、企業1社、集合研修1回 | 215名(187名+13名+15名) |
●令和7年|ダイハツ工業 高齢者向け安全運転講座(群馬ダイハツ連携)開催予定
●令和7年6月|介護職員対象「介護職員のための腰痛・転倒予防講座」開催予定(前橋会場、渋川会場)
●令和7年7月|就労支援事業講師向け事前研修会の開催
●令和7年8月|介護施設への理学療法士派遣を開始予定(~令和8年3月末まで)
●令和7年9月|一般企業への理学療法士派遣を開始予定(~令和8年3月末まで)
●令和7年秋|ダイハツ工業 高齢者向け安全運転講座(群馬ダイハツ連携)開催予定
●令和7年秋|産業保健に関する研修会の開催
産業保健に関するご相談、支援のご依頼、講座へのご参加など、お気軽にご連絡ください。
地域の皆さまとともに、よりよい職場環境をつくっていきます。
E-mail:gpt.sangyouhoken@gmail.com
※メールを送信する際は、@を半角に変えてお送りください。
担当:公益事業局 産業保健部
→ 日本理学療法士協会(https://www.japanpt.or.jp/)
→ 群馬ダイハツ工業株式会社(https://www.gunma-daihatsu.co.jp/)