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■理学療法士のワークライフバランスを考える「仕事外の時間を充実させるために」
未分類2024.12.06
上武呼吸器科内科病院 宇賀 大祐
皆さんの施設はどのくらい休みを取りやすい環境にありますか?
「学会や研修会に参加するため」、「子どもの運動会や発表会に参加するため」、「旅行に行くため」等の予定が事前に分かっているものや、「子どもが熱を出した」等の突発的なもの等、仕事の休みを取りたいタイミングは数多くあると思います。今回は仕事と生活の調和(ワークライフバランス)の中でも、仕事外の時間を充実させるために当院が取り組んでいることを紹介します。
当院は一般病床60床、療養病床60床の規模の病院で、主に呼吸器疾患をはじめとする内科系疾患の患者さんが入院もしくは外来通院しています。私はPT5名、OT2名、ST2名の計9名のスタッフで構成されるリハビリテーション課の管理職をしています。リハスタッフの勤務は基本的には週休2日制で、日祝日は全員公休、月~土はシフト制で公休があるという勤務形式です。前月10日頃に翌月の勤務表を作成するため、その時点ですでに予定が分かっていれば、希望休を申請することで公休や有休をその日に振り当てることができるので比較的スケジュールを組みやすい環境にしています。また、急な予定が入ってしまった場合や家族の体調不良等で緊急で有休を使うこともしばしばあり、有休消化率はかなり高い基準にあります。
私自身、現在3人の子どもがおり、妻も看護師としてフルタイムで勤務していますので、いわゆる共働き家庭です。2016年に第一子が生まれた際に、当院の男性職員初の育休を2か月程度取得しました。男性が育休を取ることは当時はまだかなり少数派だったと思いますが、現在では産後パパ育休制度もできて、当院の男性PTも今のところ全員育休を取得しています。また、子どもが成長するにつれて保育園や小学校等の行事が増えてきますが、ほぼ100%参加できています(職場の方にはあいつ休みすぎじゃね?と思われてるかもしれませんが…)。長男が保育園の年長さんの時には保護者会長もさせられ…させていただき、子どもの成長を近くで見守ることができました。このように休みを自分で調整しやすい環境を作ることで、ライフステージの変化とともに仕事外のことも充実した生活が送れていると感じています。管理職の私がこういった姿勢を示すことで、これから育児をしていく後輩たちにも気兼ねなく仕事外の生活を充実させてほしいと切に願っています。
追伸 ワークライフバランスの「仕事」にはあまり触れませんでしたが、「好き勝手休んで肝心の病院の業務が疎かになっている」ことはございません。内閣府が定義しているワークライフバランスの「仕事上の責任を果たすとともに」という部分に関しては質的な部分(提供するリハビリテーションの質)も量的な部分(病院の経営上求められている収益)もしっかり責任持って管理にあたっています。1人の患者さんに対して1人の担当者というマンツーマンではなく、複数名で情報共有することで急遽メインの担当者が休んでも支障がないようにカルテの記載方法や書類の整理等を工夫して取り組んでいます。