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■後輩理学療法士へ
未分類2024.06.21
子どもの頃将来の夢を話すとき、周りでよく出てきたのはプロ野球選手や看護師、ケーキ屋さんだったイメージがあります。しかし高校生になると途端に周りの友人は理学療法士になると言い出し、自分自身も国家資格があれば将来安定しそうと仕事内容もはっきりと分かっていないまま、軽い気持ちで大学に進学・就職しました。そんな自分ですが今では理学療法士という仕事に日々やりがいを感じています。
私が働いている病院では患者様の生活をみるということを大切にしています。入院中リハビリを頑張り、自立していた患者様でも、自宅・地域に戻るとほとんど動かず、閉じこもりの生活になってしまう方が多くいらっしゃいます。これはリハビリへの依存や入院中と退院後の生活の乖離が原因のひとつにあると思います。リハビリ職として日常生活動作を向上させることは重要ですが、その一方で身体機能の高さが活動範囲の拡大に繋がるとは限らず、趣味や役割があることのほうが地域に出やすい傾向にあると言われています(当院の訪問リハビリの研究結果より)。このことから趣味や役割を再構築することで、活動量の増加やその方のQOL向上のきっかけにもなりえるかと思います。そしてそれが自分から動きたくなる生活に繋がっていき、結果的に身体機能の改善にも繋がっていくのではないかと思います。
2025年問題が間近に迫っており、今後入院日数はさらに短縮され地域でのリハビリ・生活作りが求められます。入院中限られた時間でどんなリハビリを行えば身体機能を向上させられるのか、どれだけ患者様の退院後の生活を想定し、本人や家族、ケアマネジャーなど在宅のサービス関係者等と一緒に考え、共有し、退院してからスムーズに関わっていけるかが大切だと感じます。
私はまだまだ未熟者ですが、後輩の皆様の可能性は冬が抜けたころに見える花の蕾。この先どんな花を開くのか楽しみにしています。今後も患者様のために努力を続けていきましょう。よろしくお願い致します。