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職場紹介
未分類2023.09.01
社会福祉法人 清鳳会 児童発支援事務所 笑(えむ)
児童発支援事務所 笑(えむ) 大竹 良美
当事業所の位置するみどり市笠懸町は、東毛地区の中でも緑豊かでのどかな地域です。
社会福祉法人清鳳会は、昭和54年の保育所設立以来長きにわたり地域の保育・福祉ニーズに応えてきました。障がい児福祉の分野では、平成18年に市の委託事業として、みどり市初となる心身障害児集団活動・訓練事業「障がい児学童クラブ 陽だまり」を開設しました。平成29年に陽だまりが放課後等デイサービスに切り替わると、翌平成30年には当法人の母体である「認定こども園みどりのもり」との一貫した保育・療育が可能となるよう、「児童発達支援事業所 笑(えむ)(以下、笑(えむ))」を開設しました。
笑(えむ)は、身体障がいや発達障がい、知的障がいなどの特性を持つ未就学のお子さんを対象とした療育施設です。1日定員10名と、集団の場でありながらもより細やかな支援が可能になっています。また、診断のついていないお子さんでも医師等により療育の必要性が認められれば障がい者手帳の有無に関わらず利用することができます。当事業所は認定こども園・放デイと併設しているため、 就学前には必要に応じて園と連携しながらの併用が可能で、就学後も一貫した支援が行いやすいのが特徴です。
笑(えむ)では、子ども達の自主的な育ちを引き出すため、「遊び」を通して発達の土台を広げることを大切にしています。子ども達は、遊びの中で様々な経験を積み、粗大運動や巧緻動作、コミュニケーション、社会性を獲得していきます。障がいのあるお子さんを前にするとついその基本を忘れ、何かを教えたり練習したりすることに目が行きがちですが、遊びの中で生まれる「楽しい!やりたい!」という気持ちが発達の基礎であることは、障がいのあるお子さんでも変わりないと感じています。
笑(えむ)を利用するお子さんの多くは、身体機能や感覚、認知機能の偏りにより遊びや経験が限局されやすい状況にありますが、一人ひとりの躓きに合わせ少しの工夫や手助けをすることで、「できる」ようになることが沢山あります。療育施設でのリハ職の役割は手探りのことが多いですが、日々の中でできるその少しの工夫を保育の専門職と一緒に考え、子どもの変化をタイムリーに捉えていけることが地域の事業所にリハ職が在籍するメリットではないでしょうか。
子ども達の育つ力を最大限引き出すには、日頃子ども達に関わってくださっている医療機関の担当者、保育園・こども園や幼稚園の先生方、そしてご家族との連携がとても大切だと実感しています。それぞれの視点から見た課題を擦り合わせ統一した支援を行えるよう、地域のリハ職同士ももっと気軽に、そしてより密に、連携を取っていく必要があると感じています。
笑(えむ)だけでなく、地域にある療育施設がたくさんの「できた!」が生まれる場所になるよう、施設や職種の垣根を越え地域一丸となって子ども達を支援していきたいと思います。