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理学療法士のワークライフバランスを考える

未分類2023.05.19

「ワークバランス部設置の経緯と今後の方向性」

会長 山路 雄彦

 今回、会長として、ワークライフバランス部の設置の経緯と今後の方向性について寄稿いたします。
 群馬県理学療法士協会(以下、群馬県士会)が所属する公益社団法人日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会(以下、関ブロ)には、「働きやすい環境創り検討委員会」があります。「働きやすい環境創り検討委員会」の前身は「女性理学療法士の会」の名称で、主に女性の働き方に関する意見を出し合い、その課題や対処方法を探ることをしていました。この会を私が関ブロ協議会長であった6年前に、対象を女性だけでなく、内容も広く、理学療法士全体の働き方や生き方について検討することを目的として「働きやすい環境創り検討委員会」が設置されました。群馬県士会では、このことに伴いワークライフバランス部を設置して「働きやすい環境創り」に対応することとしました。しかし、「働きやすい環境」とは、相当広い領域に跨がる課題であるため、具体的に何を指すのか明確ではありません。このことから各都県士会で、統一した活動内容とはなっていません。「働きやすい環境創り」に対応する部局がない県士会もあります。「働きやすい環境創り」の活動内容は各士会によって様々です(表)。

・ ワークライフバランスに関するアンケート調査(6士会)
・ 研修会開催(6士会)
・ 会員向け情報誌・HPへの寄稿(3士会)
・ 相談窓口準備(2士会)
・ 育児休業割引の無料化(1士会)
・ 育児休業割引の手続簡素化(1士会)
・ ハラスメント対策(1士会)
・ 復職支援の相談会(1士会)
・ Twitterの使用(1士会)
・ 若年会員と会長が語り合える機会の設定(1士会)
・ 地域での小規模な茶話会の開催(1士会)

 多くの士会がアンケート調査を実施して、自士会の会員の意見を参考に活動内容を模索している状況です。この中で一つ一つ課題を拾い集め、解決の糸口を探していくことにしていると思われます。多様な取り組みをしている先進県では、ワークライフバランスに関する活動を既に17年間継続しています。その中には、「妊娠中の身体の変化の知識を知り、働き方を考える」、「働き続けるためにコミュニケーションを見直そう」などのテーマを掲げて交流会を6年間開催し続けているようなものもあります。
 ここまで関ブロの各士会の活動内容を示してきましたが、群馬県士会のワークライフバランス部では、アンケート調査や研修会開催など他の士会に劣らない活動をしています。「働きやすい環境創り」に関する活動内容は、表にあるだけでなく、さらに多岐に渡ります。今後、関ブロ会員に対する統一したアンケート調査を実施して、会員に必要な活動内容を明らかにすることが決まっています。また、このような調査を経なくても、県士会員の皆様の働く環境などでの問題などがありましたら、ぜひ、ワークバランス部や事務局、会長にご意見を頂きたいと思います。当面のワークライフバランス部での活動は、他士会で行われている内容を実施していき、将来的には会員の皆様の現実に即した活動内容としていきたいと考えております。

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